三位稲荷 - 川越大師 喜多院
三位稲荷

三位稲荷

喜多院に三位(さんみ)という味噌すりの小坊主がいました。

story4.jpg

ある日のことです、師のお坊さんに用事が出来、神通力で天狗となり空に飛び上がりました。これを台所で味噌をすりながら見ていた小坊主は、「お師匠様に仕える身なら私でも飛べるだろう。」とすりこぎをほっぽり出し、そばにあったほうきを手にして庭の杉によじ登り、ほうきにまたがり、えい!と飛び上がりました。ところが思い通りに空に舞うどころか、たちまち杉の根元に落ちてしまい、可愛そうに命を落としてしまいました。

師のお坊さんは味噌すりの小坊主をたいそう哀れみ、その場所に祠をたて「三位稲荷」として祀りました。それから喜多院では、すりこぎとすりばち、ほうきは遠く離れたところに置き、ほうきは逆さに置くこと(逆さぼうき)、これらを守らなければ、必ず何か災いが起こるとされているのだということです。