どろぼう橋 - 川越大師 喜多院
どろぼう橋

どろぼう橋

喜多院の境内の一角に『どろぼうばし』という名の橋があります。ちょっと奇妙な名前だと思われる方もいらっしゃると思います。川越市によって昭和四十七年、木橋からコンクリート橋にかけ替えられましたが、この橋の名前にはこんな由来があります。

その昔、町中で泥棒をはたらいた者が、町奉行の捕り方に追われ、橋を渡り、喜多院の境内に逃げ込みました。泥棒は喜多院と東照宮の境内が御神領で、江戸幕府の御朱印地でもあり、川越藩の町奉行も捕まえることができないことを知っていたのでした。しかし、泥棒は寺男たちに捕らえられてしまい、厄除元三大師に心から罪を許してもらえるように祈り、すっかり改心して善人になりました。

そこで寺では幕府の寺社奉行にその処置を願い出たところ、無罪放免の許しが出、その後町方の商家でまじめに働き、一生を過ごしたということです。それ以来、この橋を『どろぼうばし』と呼ぶようになったということです。