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サツマイモ資料館は、平成元年、サツマイモ料理店「いも膳」のご主人、神山正久さんが「いも膳」の敷地内に、私設の資料館として開設しました。サツマイモに関する資料館としては日本で唯一のものです。入館者は開館以来、年に3万人以上。「いも膳」に食事に来たお客さんや総合学習授業の小中学生、また農協職員、生産農家、食の研究グループ、マスコミなどが訪れます。2階建ての建物の中は、サツマイモに関する情報でいっぱいです。 1階では、全国各地から取り寄せられたサツマイモ商品の展示即売を行っています。沖縄の紅いもジャム、鹿児島のさつまいもキャラメル、宮崎のいもジュースなどなど、もちろん川越名物のいもせんべいもあります。近年、サツマイモは健康食、美容食として注目を浴びていますので、どんどん食べて健康に、そしてきれいになりましょう。また、千葉いも研究会の「いもカレンダー」、川越の「いもポストカード」などもあります。 2階は、資料展示室となっています。展示はテーマ別になっていて、「原産地」、「サツマイモが日本へ来た道」、「サツマイモの超大国、中国」、「加工品」、「栄養と料理」、「品種」、「青果用のサツマイモの特産地」、「川越がサツマイモで有名なわけ」など。初代館長だった山田英次さんによるイラスト展示がふんだんにあり、たいへん分りやすく紹介されています。展示の内容は、小中学生にも理解できるようにとの配慮がされています。 平成4年から2代目館長を務めているのが井上浩さんです。もとは浦和高校、松山高校の社会科の先生。専門はサツマイモの文化史で、館員はなんと井上さんお一人なのだそうです。井上館長にお時間を頂戴し、お話を伺ってみました。 お仕事の内容を教えてください。 そもそも川越は何でサツマイモが有名になったのですか? 2階の資料展示室には、いろいろなものがありますね。 ご来館される方々に何を見てほしいですか? 私がお伺いしていた時、沖縄県読谷村からサツマイモ関連の催しへの出席依頼の電話がかかってきました。また、館長は大阪にある国立民族学博物館の根菜農耕の国際シンポジウムに出たこともあります。サツマイモを中心とした交流は、日本中そして世界へも広がっているようです。長い時間をかけての地道な調査研究と、また必要な情報を必要な人や場所へ伝えるという使命を負っての活動が多くの方々の信頼を集めているのでしょう。お話を伺いながら、井上館長にはこれからもますます頑張っていただきたいと思いました。 サツマイモ資料館(TEL049-243-8243)への入館は無料、開館時間は10時から17時まで。火曜、年末年始が休館です。川越駅、川越市駅、本川越駅からは、歩くとちょっと遠いのと道が分りにくいので、タクシーを使うのが便利です。
次回は、三芳野神社を探検します。 |
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サツマイモ資料館は平成20年6月1日(日)をもちまして閉館となりました。平成元年のオープン以来、サツマイモ情報の発信基地としての重要な役割を果たしてきましたが、たいへん残念に思います。貴重な資料は川越市立博物館へ移されるそうです。井上先生、ご苦労様でした。 |
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