明治二十六年(1893)の川越大火が起こり、江戸の影響を強く受けていた川越商人達は、焼け野原に残ったいくつかの土蔵を目の当たりにして、当時の代表的な耐火建築だったレンガ建築ではなく、競って蔵造りを採用しました。
こうしてほぼ3年で大火からの復興を果たし、川越に蔵造りの街並みが出現しました。川越の蔵造りは、箱棟、大きな鬼瓦、重厚な観音扉が特徴で、塀や地下蔵にはレンガが用いられます。

関東大震災により東京の蔵造りは姿を消しますが、江戸の景観を今に残す川越の街並みはとても貴重であり、商いの場所でありながら、生活の場であるところに川越の蔵造りの価値があります。
平成11年12月1日、小江戸川越を象徴する蔵造り商家群は、重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。 様々なデザインの蔵造りがありますので、その違いを見くらべてみてください。

蔵造りって、すごいね。

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