川越まつりは、慶安四年(1651)にはじまったとされています。
川越ほどの町に祭りがないのはおかしいと、時の藩主松平信綱が奨励し、藩命で祭りが行われました。
氷川神社の秋祭りでもある川越まつりは、大江戸の天下祭といわれた「山王祭」や「神田祭」の様式を取り入れながら、変遷を重ね、350年にわたって受け継がれてきました。

蔵造りの町並みの中を絢爛豪華な山車が曳き回され、軽快な囃子が祭りの雰囲気は高まります。
山車の上には人形がせり出す構造になっていて、山車は町名でも呼ばれますが、人形の名でも呼ばれています(例えば、仲町の山車=羅陵王の山車)。

最大の見どころは、夜の「ひっかわせ」です。
山車同士が向き合い、囃子を打ち合い、曳き手や観衆の声援で祭りは一気に盛り上がります。

右下の写真は、天保十五年(1884)の氷川祭礼絵額。
当時の山車は現在のものとは違い、その歴史を物語っています。

川越まつりは、毎年10月第3土・日曜日に開催されます。