成田山本行院の開祖、石川照温上人(一心坊)は、両眼を失明し、前途の希望を失い何度も自殺を試みますが、遂に果たされませんでした。それは神仏が未だ己を見捨て給わぬ為であると信じ、成田山新勝寺にて苦行の末、両眼が見える様になったのであります。そして、不動明王の偉大な御威徳、大慈悲に、一生を明王の為に捧げることを誓います。その後、諸国巡歴の旅の途中、川越通町八幡神社境内に不動堂を建立し、ご本尊は成田山新勝寺の不動尊のご分霊を安置しました。嘉永6年、空堂となっていた久保町(現在の地)に本行院を再興し、前記のご本尊を奉還しました。
●自動車祈願
成田山といえば交通安全、交通安全といえば成田山といわれる程、交通安全にご利益があるといわれています。
ご祈祷を受け、清らかな心でハンドルを握れば、不動明王の広大なご慈悲が事故からお守り下さいます。交通札を車内に安置し、常に落ち着いた心で交通安全を心がけることが大切です。
●柴燈護摩(火渡り)
屋外に炉を設け、薪を積んで、これを柴で覆い祈願を込めて、火を点じて修法することを柴燈護摩といいます。心の迷いを焼きつくし明るく生きぬく意欲が生まれ、念願成就のご霊験に浴することができるのです。当院では、無病息災と学業成就の特別祈念をいたします。
火渡りには、毎年多くの信者さんが参加されます。
●護摩修行
成田山の護摩は、真言密教、すなわち弘法大師が行われた秘法であります。ご本尊のご宝前で護摩木を焚き、燃えさかる炎の中に様々な供物を捧げ祈るものです。大導師がご本尊と信者とのかけ橋となり、私を忘れた無我大空の加持三昧に入住することにより、一切の煩悩や罪障を消除して下さると同時に、明るい希望の心をお授け下さいます。そこにはただ不動明王の広大無辺なる慈悲光明があるばかりです。 |